薬局開業に必要な準備 M&A 開局1ヶ月前① 保健所立ち入り検査 

いよいよ開局1ヶ月前です。この時期にやることは引き継ぎ等最終チェックが多くなります。
メインは保健所の立ち入り検査になると思いますので少し詳しく書きます。

・保健所開設許可申請 立ち入り検査対応

薬局開設許可のために保健所立会い検査があります。
薬局の構造・調剤に必要な書籍・備品等の確認があります。
詳細は保健所の方にしっかり確認しましょう。

調剤に必要な書籍

書籍はたくさん必要になってきますが、データとして持っていれば問題ないようです。
使用頻度は多くないため購入するかデータにするかはご検討ください

・日本薬局方及び解説  データ入手可能 PmdaのHPより

 解説書には、
・『日本薬局方解説書』
・『日本薬局方条文と注釈』
・『日本薬局方医薬品情報JP DIセット版 があります。

参考までに

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最新のものをそろえておく必要があります。
ただし、本は古くても更新版のデータを追加で持っていれば問題ないようです。

・薬事関係法規 データでの入手は難しいため購入することになると思います。

 『薬事衛生六法』
 『衛生行政六法』
 『薬事実務便覧』などがあります

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・調剤指針 データでの入手は難しいため購入することになると思います。

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・取り扱う医薬品の添付文書 データで問題ない

データですぐに確認できる状態であれば問題ありません。
Pmdaのホームページがすぐに開ける状態になっていれば問題ありません。

必要な備品一覧

・液量器 (20ccおよび200ccのもの)→規格は廃止となっている
・温度計(100℃まで測れるもの)
・水浴
・調剤台
・軟膏板
・乳棒・乳鉢(散剤用)
・はかり(感量10mg,100mgに対応できるもの)
・ビーカー
・ふるい器
・へら 金属製と角製(またはこれに類するもの)一つずつ
・メスピペット及びピペット台
・メスフラスコ及びメスシリンダー
・薬匙(さじのこと)金属製と角製(またはこれに類するもの)を一つずつ
・ロート及びロート台

こちらはセットで販売されています。


その他 業務手順書・指針等

こちらは立会日までに作成し印刷しておくことが必要になります。日本薬剤師会のHPに作成マニュアルがあるため読んで薬局にあわせて作成する必要があります。

・薬局における調剤された薬剤及び医薬品の情報提供等に関する業務手順書
・薬局における医薬品の安全使用のための業務手順書
・薬局におけるOTC販売手順書
・副作用等報告に関する手順書
・薬局における調剤された薬剤及び医薬品の情報提供等のための業務に関する指針
・薬局における医療安全管理指針

参考までに私は保健所立ち入り検査の際は上記表題を作成して検査を受けました。

また、薬局掲示物についても準備しておくとよいです。
以下は保険薬局掲示物です。
薬局内外で表示しなければいけないものが変わってきますの注意しましょう

標示または掲示内容薬局内薬局外根拠法令、通知など
薬局開設許可証 ・医薬品医療機器等法施行規則(第3条)
薬局の管理および運営に関する事項
・許可の区分別
・薬局開設者の氏名または名称その他の薬局の許可証の記載事項
・薬局の管理者の氏名
・当該薬局に勤務する薬剤師または登録販売者の別、その氏名および担当業務
・取り扱う要指導医薬品および一般用医薬品の区別
・当該薬局に勤務する者の名札等による区別に関する説明
・営業時間、営業時間外で相談できる時間および営業時間外で医薬品の購入または譲り受けの申し込みを受理する時間
・相談時および緊急時の電話番号その他連絡先
 ・医薬医療機器等法施行規則(第15条の15)
要指導医薬品および一般用医薬品の販売に関する制度に関する事項
・要指導医薬品および第1類~第3類医薬品の定義およびこれらに関する解説
・要指導医薬品および第1類~第3類医薬品の表示に関する解説
・要指導医薬品および第1類~第3類医薬品の情報の提供および指導に関する解説
・指定第2類医薬品の陳列等に関する解説

指定第2類医薬品の禁忌を確認することおよび指定第2類医薬品の使用について薬剤師または登録販売者に相談することを勧める旨
・要指導医薬品および一般用医薬品の陳列に関する解説
・医薬品による健康被害の救済に関する制度に関する解説
・個人情報の適正な取り扱いを確保するための措置
・その他必要な事項
 
保険薬局である旨 ・保険医療機関及び保険薬局の指定並びに保険医及び保険薬剤師の登録に関する省令(第7条)
調剤報酬点数表の一覧など ・調剤報酬点数表通則
服薬管理指導料に関する事項  
調剤報酬点数表に基づき地方更生(支)局長に届け出た事項に関する事項〈厚生労働大臣が定める施設基準〉
調剤基本料  内
調剤基本料1の特例除外(医療資源の少ない地域) 内
地域支援体制加算  内
(具体的事項)
・24時間調剤などに対応する体制(電話番号等) 外
・在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨 内外
・健康相談または健康教室を行っている旨 内外
連携強化加算 内
後発医薬品調剤体制加算(具体的事項)内
・後発医薬品調剤の積極的な対応 内外
・該当加算を算定している旨 内
無菌製剤処理加算  内
在宅患者調剤加算  内
電子的保険医療情報活用加算 内外
特定薬剤管理指導加算2 内
かかりつけ薬剤師指導料、かかりつけ薬剤師包括管理料 内
服用薬剤調整支援料2 内
在宅患者医療用麻薬持続注射療法加算 内
在宅中心静脈栄養法加算 内
〈その他〉
在宅患者訪問薬剤管理指導料 内
明細書の無償交付に関する事項 内
左列に記載





左列に記載・保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則
 (第2条の4)
・高齢者の医療の確保に関する法律の規定による
 療養の給付等の取扱い及び担当に関する基準(
 第25条の4)
・療坦規則及び薬坦規則並びに療坦基準に基づき
 厚生労働大臣が定める掲示事項等(第13)
・特掲診察料の施設基準等及びその届出に関する
 手続きの取扱いについて(令4.3.4.保医発0304
 第3号)
・医療費の内容の分かる領収証及び個別の診療報酬
 の算定項目の分かる明細書の交付について
 (令4.3.4.保発0304第2号)
開局時間・調剤報酬点数表(時間外加算等、夜間・休日等
 加算)
夜間・休日等加算の対象日、受付時間帯 
取扱可能な公費負担医療
労災指定薬局の標札

 ・各種公費負担医療根拠法
・労働者災害補償保険法施行規則
 (第11条第3項)

患者の希望に基づくサービス内容、料金
・患者の希望に基づく内服薬の一砲化、甘味剤等の添加、服薬カレンダーの提供
療養の給付と直接関係ないサービス等の内容、料金
・在宅患者訪問薬剤管理指導に係る交通費
・薬剤の容器代(原則は患者への貸与)
・禁煙補助剤の調剤(治療中の疾病・負傷に対するもの以外)
・患家等への薬剤の持参料及び郵送代
・通訳料










 ・「療坦規則及び薬坦規則並びに療坦基準に基づき
 厚生労働大臣が定める提示事項等」及び「保
 険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める
 医療品等」の実施上の留意事項について」(第7)
 (第7)(平17.9.1.保医発第0313003号)
・療養の給付と直接関係ないサービス等の取扱いに
 ついて(平.17.9.1.保医発第0901002号)
 
個人情報の利用目的 ・個人情報保護法

以上になります。M&Aだと紹介会社さんが用意してくれるところもあるようです。

書籍・備品にも結構お金がかかってしまいます。

M&Aの際は書籍・備品も譲り受けることができるか確認しておくとよいです。

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