子供の新型コロナウイルスワクチン副反応について
5歳から11歳の方も新型コロナワクチンを受けられるようになりましたね。ご自身のワクチン接種は決められた方も子供の事となると悩まれている方も多いかと思います。
そこで、今回はワクチン接種後の副反応について投稿したいと思います。
5~11歳用ワクチンってなに?
小児用ファイザー社製ワクチンのみが現在承認されています。
ファイザー社製の12歳以上のものと比べ、有効成分が1/3になっています。
通常、3週間の間隔をあけて、合計2回接種します。
どんな副反応があるの?
接種後、すぐに現れる可能性のある症状について
・アナフィラキシー:蕁麻疹、腹痛、嘔吐、息苦しさなどが急に起こります。血圧低下や意識レベルの低下を伴う場合をアナフィラキシーショックと呼び、ワクチン接種後は15分以上接種会場で座って様子をみることになっています。
・血管迷走神経反射:ワクチン接種に対する緊張、強い痛みをきっかけに、立ちくらみや血の気が引いて気を失うことがあります。通常、横になって休めば自然に回復します。
接種後数日以内に現れる可能性のある症状について
・注射した部分の痛み、疲れた感じ
・頭痛、注射した部分の赤身・腫れ、筋肉痛、寒気
・下痢、発熱、関節痛、嘔吐
※ごくまれですが、軽症の心筋炎を発症した例が報告されています。
ワクチンを受けた後、数日以内に胸痛、動悸、息切れ、むくみ等の症状があれば、すぐに医療機関を受診してください。
副反応はどれくらい起きているの?
国内でのデータはまだありませんが、米国では5~11歳の小児に2回接種後、局所反応が57.5%、全身反応が40.9%に認められ、発熱は1回目接種後7.9%、2回目接種後13.4%に認められました。
日本小児学会HPより
局所反応とは注射部位の痛み、腫れなど症状が局所であるもの、全身反応とは発熱、倦怠感など症状が全身に及ぶもののことです。
頻度の高い副反応に使用する薬は?
ワクチン接種後の発熱、痛みにはアセトアミノフェン。低年齢の方も使用できます。
基本的な用量は体重当たり10-15mgです。
例:20kgの子だと200-300mg
腕のかゆみや腫れにはステロイドの外用薬を塗ることで症状が軽くなります。
市販薬で対応を考えている方は薬の種類、量を薬局に相談してください。
ワクチンによる副反応の場合は数日で症状が改善するため、症状が長期化する場合や症状がひどい場合はかかりつけの医療機関を受診ください。